看護師

看護師の朝の情報収集をできるだけ短時間で抜けなく行なうコツ

Question
  • 朝の情報収集に時間がかかる。できるだけ短時間で情報収集するコツってあるの?
  • 朝の情報収集に抜けが多いと先輩から指摘を受ける。抜けがないようにするにはどういう情報を収集すればいいの?

今回の記事では、このような疑問に答えていきます。

私は看護師1年目の頃、朝の情報収集に1時間半もかかっていました。

7時に病棟入りし、平均12~15人の受け持ち患者の情報を把握するのに、8時半の申し送りまで1時間半もかけて情報収集していました。

正直、業務が始まるまでに1時間半もパソコンを必死に見つめて情報収集・・・業務開始の時点ですでに疲れ果てているような状況でした(泣)

でもこんな私が、今では30~40分あれば平均12~15人いる受け持ち患者の情報を、抜けなく情報収集できるようになりました。

どのように朝の情報収集をできるだけ短時間で抜けなくできるようになったか、私の経験も元に説明していこうと思います!

看護師の朝の情報収集をできるだけ短時間で抜けなく行なうコツ

まず、情報収集をする際に一番大切なことは、その患者さんにとって今一番の問題点は何なのか?ということを明確化することです。

一番の問題点を明確化した上で、今一番必要とする看護とは何なのかを考えることが大切になります。

はじめは何が問題なのかを理解することも難しいかも知れないですが、徐々に分かるようになってくるので大丈夫です!

急性期・慢性期・回復期・終末期ごとに、情報収集の注目点を詳しく説明していきます。

急性期の場合

患者さんが急性期の場合、まずはどんな疾患に対してどんな治療をした(これからする)のかを把握します。

治療後であれば、その治療をした結果、順調なのか何か問題があるのかをアセスメントします。

アセスメントするためには、バイタルサインや採血データ、本人の自覚症状などを確認する必要があります。

バイタルサインや採血データに関しては、どんな治療を行なったかによって見るべき項目が違ってきます

分かりやすいように、いくつか例を挙げてみます。

例えば・・・
  • 例①:TACE後
  • →熱型、炎症所見、血栓塞栓徴候など

  • 例②:ERCP後
  • →熱型、AMY値、腹部症状など

    ※食事形態UPや点滴内容の確認も必要

  • 例③:ケモ後
  • →熱型、副作用症状の有無、採血データ(骨髄抑制や貧血など)

    ※ケモの種類により副作用症状は違うため、ケモ内容の勉強は必須

    ※感染予防行動についての指導計画など

このように、どんな治療を行なったかによって、見るべき観察点や採血項目なども変わってきます。

要点を押さえながら情報収集をし、患者さんの状態が順調なのか、何か問題点があるのかを評価する必要があります。

はじめは要点を押さえながら情報を収集することが難しいかも知れないですが、徐々に慣れてくるので大丈夫です!

また、入院中の患者さんは何かしらの薬剤(点滴・内服など)を使用していると思うので、その薬剤による効果の程度や副作用症状の有無なども確認していく必要があります。

分かりやすいように、いくつか例を挙げてみます。

例えば・・・
  • 例①:利尿剤
  • →体重推移、尿量、腹囲をチェックし効果を評価

    →脱水や低Kなどの副作用がないか採血データのを確認

  • 例②:抗凝固剤
  • →凝固系データ(PT値やINR値など)を確認し効果を評価

    →出血徴候に注意が必要→転倒予防行動などの指導

このように、どんな薬剤を使用していて、効果はどれくらいあるのか、副作用症状は出ていないか、ということもしっかりと情報収集しておくことが大切になります。

その他にも、医師指示の確認(点滴、内服、処置、検査など)や、カルテ上の医師からの申し送り・看護師からの申し送りは必ずチェックしておきましょう。

検査や治療の当日は、処置後の安静時間や飲水・食事が何時間後からOKなのかなども確認が必要です。

慢性期・回復期の場合

慢性期・回復期の場合は、急性期のように病態が変動しやすい状態ではないため、病態についての情報収集というよりは、今後の方向性(転院もしくは退院)について方針を決定していく上で必要な情報を収集していく、という感じになります。

今後の方針を決定していくために収集すべき情報は、キーパーソンや自宅の状況、もともとのADLと現在のADL、介護度や入院前のサービス内容などが挙げられます。

  • キーパーソン(支援してくれる人物)
  • →いる場合:退院後の生活に向けて、本人・家族へ必要な指導計画を立て実行

    ※例:ストマ増設後→誰が管理していくのか?→手技獲得に向けた指導の実施(合併症徴候なども指導)

    →いない場合:転院調整を開始する必要あり→医師や多職種と必要な連携をとる

  • 自宅の状況、もともとのADLと現在のADL
  • →自宅退院が可能かどうかの評価→自宅退院の場合、サービスの追加や介護用品のレンタルなどが必要かどうか評価→必要時調整

  • 介護度、サービス、ケアマネ
  • →退院後のサービスに変更が必要かどうか評価→必要に応じて調整→多職種カンファレンスが必要な場合は調整を進める

    ※ケアマネとの情報連携なども随時行なっていく必要があります。

このように、慢性期・回復期の場合は、スムーズな転院・退院調整を行なうために必要な情報を収集していきます。

終末期の場合

終末期の場合は、どこで看取るのか(緩和病院へ転院・自宅で看取り・自分の病院で看取る)によっても準備すべきことが変わったりしますが、ここでは自分の病院で看取る場合について説明していきます。

終末期の場合は、積極的な治療というよりは、緩和的な治療を行なっている場合がほとんどかと思います。

緩和ケアで使用している薬剤(麻薬)の種類や量、効果や副作用は必ず情報収集する必要があります。

緩和ケアを行なっている患者さんにとって一番大切な看護とは、苦痛を最小限に取り除いてあげることです。

そのためにも、使用している薬剤(麻薬)の種類や量、効果や副作用を把握し評価することは必須です。

分かりやすいように例を挙げてみます。

塩モヒの場合
  • 効果の評価
  • →疼痛コントロール状況や呼吸苦の改善などを評価

    ※統一した評価を得られるように、NRSなどを使用

    ※麻薬の一日使用量や早送りの数を必ず確認→ベースアップなども考慮し疼痛コントロールを図っていく

  • 副作用の評価
  • 呼吸抑制には特に注意が必要

    ※呼吸数などもしっかりチェックしながら麻薬量を調整していく

麻薬を使用している患者さんは、悪心嘔吐、便秘、せん妄、傾眠傾向になったりと、様々な副作用症状が出やすいため、そのような症状が出ていないかや、制吐剤や便秘予防の薬などがしっかり処方されているかなどもしっかり確認する必要があります。

その他にも、医師指示や家族コールの基準も把握しておかなくてはなりません。

具体的には・・・
  • 医師指示の確認
  • →DNRの内容を確認(昇圧剤は使用するのかなど)

    →ドクターコールの基準(HR、BPいくつ以下でコールするのか、HR=0になったらで良いのか、など)

  • 家族コールの基準を確認
  • →状態悪化時、誰に連絡するのかキーパーソンの確認(病院まで何分で来れるかも事前に要確認)

    →どれくらいで家族へ連絡するのか基準の確認

終末期の患者さんは、いつ病態が急変するか分からないため、このような情報は事前に収集しておく必要があります。

普段の看護師同士の会話にも注目

今までは主にカルテ上での情報収集について説明してきましたが、カルテ上だけでなく、普段の看護師同士の会話にも常に耳を傾けておくことが大切だと思います。

ナースステーション内や休憩室での何気ない会話の中で得られる情報って、結構多かったりします。

カルテだけで患者さんのことを理解するのは結構難しかったりするので、普段から看護師同士の会話に耳を傾けるよう意識してみるのも、結構おすすめな情報収集の方法の1つです。

患者さんのキャラや性格などは、看護師同士の会話の中で知れることも多いので、患者さんとの関わり方の参考にもなりますよ!

ある程度の知識と経験も必要

「情報収集をできるだけ短時間で抜けなく行なう」ためには、患者さんの状態に合わせて必要な情報だけを収集すれば良いのですが、看護師1年目の頃とかは、なかなかそれが難しかったりしますよね!

私ももともと情報収集にめちゃくちゃ時間がかかり悩んでいたので、とても気持ちが分かります。

「情報収集をできるだけ短時間で抜けなく行なう」ためには、ある程度の知識や経験も必要だとは思います!

正直、情報収集は経験を積むに連れ「要領を掴んで慣れてくる」というのが事実だったりします。

だからこそ、情報収集に時間がかかったり、抜けが多くて悩んでいる人は、先輩看護師にコツを聞くのも1つの手だと思います。

しかし、ただ聞くだけでは自己成長に繋がらないため、自分の考えを述べた上で助言を頂くようにするのがベストかなと思います。

自分の考えを述べた上で、先輩の助言を頂きたい!というスタンスなら、きっと先輩看護師もアドバイスをくれると思います。

私自身も、看護師1~2年目の頃は何度も病棟の先輩に情報収集のコツやアドバイスを教えて頂きました。

今すぐにいきなり情報収集が速くなる、ということは難しいかも知れませんが、徐々に必ずレベルアップしていきますので、焦らずに知識と経験を積んでいきましょう!

まとめ

今回の記事では、「看護師の朝の情報収集をできるだけ短時間で抜けなく行なうコツ」というテーマでお話をしてきました。

情報収集をする際に一番大切なことは、その患者さんにとって今一番の問題点は何なのか?ということを明確化し、その上で今一番必要とする看護とは何なのかを考えることです。

そのために収集すべき情報は、その患者さんの病態によって変わってきますが、押さえるべきポイントを押さえながら情報を収集できるようになると、抜けなく短時間で情報収集ができるようになります。

私自身も、もともと1時間半もかかっていた情報収集が、今では30~40分で情報収集できるようになりました。

この記事を読んでくださった皆さんも、きっと情報収集を抜けなく短時間で行なえるようになると思うので、焦らず少しずつ頑張っていきましょう!

この記事が情報収集について悩みを持っている人にとって少しでも参考になれば嬉しく思います。